米粉って何?


米粉って何?

米粉は、からだに優しい食材

日本人が古来よりずっと食べてきた「お米」。
しかし近年では洋食の波に押され、パンや小麦製品を食べる機会が多くなり、お米の消費量は減少の一途を辿っています。
現代の食生活は豊かになったものの、栄養バランスの偏りや添加物、食品偽装などの問題がつきまとい、以前の食生活とくらべて決して健康的に優れているとはいえない状況です。
今だからこそ、従来のお米を中心とした「日本型食生活」を見直す時期ではないでしょうか?米粉(お米)は、バランスのよい日本人の体に合った食生活を送る味方となってくれる存在なのです。

いろいろあるお米の粉

最近よく言われている「米粉」とは、うるち米を水洗いしたあとに特殊製法により小麦粉程度まで細かく粉砕した粉のことです。

これまでも上新粉は、和菓子などにずっと使われてきましたが、さらにより細かくなったことで洋菓子やパン、麺にまで応用が利くようになりました。

な~んだ単に細かくなっただけなのかと思われるかもしれませんが、粉砕熱による性質変化やでんぷん損傷を最小に抑え、お米の持っている特性を維持するには独特のノウハウがあります。ですので、製粉メーカーによっても米粉は微妙に特性が違います。レシピ通りに作っても米粉の特性の違いで水分の入る量が違ったりしてうまくいかないこともあります。
また、細かくなればなるほど高品質と思われがちですが、一概にそうも言えないのです。和菓子、洋菓子でも作るものによってはやや粗いほうが食感に優れる場合もありますし、細かくなってもでんぷん損傷率が高いと、水分の入る量や老化のスピードにも関係してくるようです。

現段階では、どこの米粉がいいというのではなく、作るものによって最適な米粉を見つけることが大切だと思います。ちょっと乱暴な言い方をすれば、家庭で粉砕した粗くでんぷん損傷率がいかにも高そうな米粉でも作る料理によっては全く問題ない場合もありますし、既存のレシピを参考に工夫して最適な配合を見つければ、出来上がりをある程度まで近づけることも可能です。米粉の研究はまさに現在進行中で、製粉技術、製粉機械、米粉食品などどの領域も進化の途中です。米粉とはこういうものだと決めつけるのはまだ早いのかもしれません。

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米粉の油吸収率

米粉は小麦粉にくらべてヘルシーといわれていますが、それは、油の吸収率の低さにあります。
米粉の油吸収率は、データによると21%です。粉の状態ですと米粉はややカロリーが低いくらいで大きな差はありませんが、調理すると大きな差がでてきます。唐揚げや天ぷらなどもそのいい例です。薄衣なのでより素材感が味わえ、カリッとした食感やサクサク感が時間が経っても楽しめます。

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   バッター(batters)とは衣のこと。

まだまだ進化する米粉

小麦粉にくらべまだ歴史の浅い米粉は、今後非常に速いスピードで技術革新が進む可能性が大きいです。これまでの常識が非常識に、非常識が常識にもなり得る世界です。最新情報を取り入れで常にアップデートを心がけましょう。たとえば米粉パンなどは、ほんの少し前まではグルテンなしでは本当に美味しいパンは作れませんでしたが、グルテンにかわるタンパク質など研究が進み、グルテンなしでも簡単にしかも十分に食感や味の優れた商品が作れるようになってきています。

米粉の栄養素

お米には、たんぱく質・炭水化物・脂肪・無機質・ビタミンB1・ビタミンEなどの栄養素が含まれており、体に必要な栄養素を含んでいます。

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アミノ酸バランスに優れている米粉

人が体の中で作ることが出来ず、食物から取り入れなければならないものを必須アミノ酸と呼んでいます。米粉と小麦粉に含まれているたんぱく質ですが、そのアミノ酸バランスは異なっています。お米(精白米)のアミノ酸スコアは、65、小麦は、それよりも低く44程度です。
お米は、リジン、スレオニンが不足していますが、それ以外はスコア100以上で良質な栄養素といえます。これを補うためには一緒に大豆を摂るとよく、古来から受け継がれてきているごはんとお味噌汁という「日本型食生活」の中に理想的な健康を維持するためのヒントがあるように思います。

参考にまですが、小麦は、リジン、メチオニン、スレオニンが不足していますので、乳製品や肉で補う必要があります。ですので、パンと牛乳と肉類などの組み合わせも理にかなっているといえます。ただし、どうしてもパンは油っぽいおかずとの組み合わせになりやすいので、欧米人にくらべ、日本人の体には高カロリーになってしまう傾向があります。

粒で食べて美味しいお米が必ずしもよい米粉になるわけではない不思議

有名ブランド米や食味コンクールで受賞するようなお米から出来た米粉は、そのことだけで最高品種の米粉に違いないとイメージしてしまいますが、必ずしもそうではありません。

ブランド品種の違いによる影響は確かにあるのですが、それよりも使う側からみると製粉方法による違いのほうが大きく、使用用途によってその最高の定義も変わってきます。

同じレシピで作っても使う米粉で食感が変わる。これには何が影響しているの?と思ったことはありませんか。
まずは、粉砕方法の違いによる米粉の特性ですが、下の表のようにそれぞれ特徴を持っています。たとえば農研機構・食品総合研究所の報告では、米粉パンに最も適している米粉は、微細粒粉で損傷澱粉の少ない気流式粉砕(湿式)が良く、さらに中アミロース米であることとされています。
一方、米粉麺に関しては高アミロース米が良く、ふだん聞き慣れない「越のかおり」などの評価が高いようです。馴染みのある「コシヒカリ」などの中アミローゼ米は、麺の場合はベタベタくっついてしまうので適さないようです。

味、食感、香り、見た目などのバランスが取れてはじめて美味しい食品と感じることができるわけですので、目的用途に合った製粉方法と品種、そしてその食品加工技術を見いだすことが大切です。粒で食べるには味の落ちる多収穫、多品種米や無名のお米にも用途によっては最適な米粉となれるチャンスがあるかもしれません。

製粉方法の違いと特徴
主な粉砕方法 粒度
(ミクロン)
給水量 特徴
気流式
(湿式)
50~60 ファンが高速回転し、内壁への衝突や粒子同士がぶつかりあって粉砕される。湿式は、澱粉損傷が少なく微細粒粉が可能。
ピン式 70~80 突起物のついた板を高速回転させてぶつけ、周囲のスクリーンを通過させて定めた粒度となる。澱粉損傷がややある。
胴搗式 60~70 石臼に入れ、湿らせた原料を杵により搗 いて粉砕する。澱粉損傷は低い。
ロール式 70~100 2本の回転するロールの間を通して粉砕する。澱粉損傷がややある。粒度は粗い。

私と米粉との出会い・・・

私と米の粉の出会いは、祖母の作るお団子だったと記憶しています。その後深く関わり合うきっかけとなったのが娘のアレルギーでした。一人目がいわゆる健康優良児だったので、次に生まれた娘が小麦アレルギーと知った時は正直ショックでした。

なぜならば、小麦といえば、パン・麺類・シチュー・つなぎや衣・ケーキ・クッキーなど主食となるものから副菜や子供の大好きなおやつなど日々の食生活で口にするものばかりで、何よりも私の好きな物ばかりだったからです。幸いにも主が小麦だけだったので、除去はそれほど面倒ではありませんでしたが、日常の食事の中であまりにも多くのものに含まれている事に改めて驚きました。

そんな自分の経験や情報が、同じような苦労をされている方達に少しでもお役に立てればという思いが、米粉レシピに取り組むきっかけとなりました。まだ米粉(上新粉)が「団子の粉」程度にしか思われていなかった2005年10月、最初の米粉の著書「米粉でヘルシー新食感!おいしい簡単レシピ」(ダイアプレス発行)を出版。これまで一般的には和菓子の素材であったお米の粉が小麦粉の代用になることで小麦アレルギーの方に利用できる他、私達の普段の料理にも簡単に利用でき、しかも粒子が小麦粉と同じくらい細かい米粉(こめこ)が開発されたことで、今まで以上に様々な料理、お菓子に利用範囲が広がるということで普及につとめてまいりました。
いろいろと進めて行く中で、生産者、行政を始めとする米粉に関わる方々や企業、様々な取り組みや活動の存在を知りました。将来の食の安全や自給率、日本型食生活のあり方について懸念する声もありますし私もその一人です。しかし、関係者の真剣な取り組みを考えると、まだまだ諦めることはないのではと思いました。 米粉は予想以上に用途が多く、しかも米粉でないと出せない食感、米粉を使ったほうがよりおいしいものも多くあります。一度実感していただきたいと思います。
今後、全国どこでも米粉が購入でき、普段からキッチンに常備してあるような、そんな身近な食材になればと思います。何といっても私達日本人にはなじみの深いお米なんですから。

「平成22年度近畿ブロック普及指導員技術習得研修会の概要について/農林水産省近畿農政局」の報告

『進化する米粉を学ぶ』

近年の技術革新や農業者の高度かつ多様なニーズ及び地域の課題に的確に対応するためには、普及指導員の資質向上を図っていく必要があります。
近畿管内における地元農産物を利用した新商品開発ニーズへの対応や新規需要米の利活用を図る観点から、近年めざましい進化を遂げている米粉に着目し、その特性を学ぶとともに、加工品の開発に向けた実習・講義を行う研修会を開催しました。

2010年、京都で「進化する米粉と活用について」近畿各県の普及指導員に対して講演と料理講習会を行いました。 報告はこちらからお読みください(2010年11月時点での最新情報です)

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